東住吉区の猫たちに会ってきました。(下)

当たり前や。

誠意を見せえ、誠意を。

キジ白さんのおっしゃる誠意が撫でることであれば、

よろこんでお見せしますよ。

久しぶりのふるさとはええもんや。

わけあって女房子供には会われへんねんけどな。

こちらが奥様とお子様でしょうか。

猫撮りに気付くと同時にさすらいのおとうさんにも気付いた子供がいるようです。

おとうちゃんに会うのはおかあちゃんには内緒やで。

いかにも内緒の秘密を持っていそうな茶トラもいれば、

秘密のかけらもないようなキジトラも。

なんやねん秘密やら。

猫撮りのおっちゃんの秘密も暴露するで。

そんなことに頓着なく屋根の上で寝る白さん。

三毛さんもそんなことに頓着、

ないんやのぉておっちゃんに呆れてるんや。

でも猫たちの厳しい視線もここまで、

もうすぐ、最初に訪れた猫撫でパラダイスなのです。

でもあくびをしていた白さんは撫でさせてくれたものの、

三毛さんも、

黒白さんも、先ほどとはずいぶん応対が違います。

せやからさっきはごはんの人と間違えただけやて言うてるやんか。

おっちゃん、わかってたことやんか。

打ちひしがれてる場合やないで。

現実は甘いもんやない言うんがわかったやろ。

もちろんわかってはいたのですが、

つらい現実よりも甘い幻想を信じてしまいたくなるのが、わたくしの悪いくせなのですよ。東住吉区の猫たち、また会いましょう。