平野区の猫たちに会ってきました。（後篇）

　赤城山のうわさはおいといて散歩を続けましょう。




　八州廻りの目を逃れて潜伏中なんや。




　赤城山の話はもぉええよ。




　お上の取り締まりより撫でに来るMikeさんのほうが脅威やんか。




　自転車の陰におるからやな、




　撫でる手つきが不自然やわ。




　手が届かへんから顔を見せろやてか。




　やっぱり無宿改めのつもりで声かけとるな。




　なんかの世界に入ったらなかな抜けられへん質のおやじなんやろ。




　いっぺんわらじを脱いでもろたら、




　姐さん姐さん言うて頼りにされるのも苦労やねんで。




　ぼくはここで厄介になってながいんや。




　おっちゃんも厄介になりたいやて？




　いろいろ作法が難しいからおっちゃんには無理や。




　サビ姐さんもおっちゃんの顔見てみて。




　こんなぼぉぉっとしたおっちゃんは仁義もよぉ切らんやろ。




　わしに作法を教えてくれ言うんかいな。




　まあ付け焼刃ではどないもならんやろけどちょっとだけ教えたろ。




　なんと。猫撮りおやじが慣れん仁義を切る言うんかい。




　さっそく教えていただいた挨拶を、




　あの茶トラ白さんに試してみましょう。




　長いわらじの道中なんや。気安ぅに話しかけんといてくれ。あら叱れてしまいました。平野区の猫たち、また会いましょう。