東成区の猫たちに会ってきました。（後篇）

　特に近くに小さいお子さんがいるときには、にゃあにゃあ騒ぐと教育上問題があるかもしれません。




　こうやってこっちに向かってくるときは、




　しめしめと思いながら待ちかまえますが、




　急に向きを変えると大急ぎで走る必要があります。




　このおっさん、なんではぁはぁ言うとるんやろ。




　用心深い中毛種さんは、




　この距離であっても逃走経路を確認します。




　その目線の先には逃走補助要員。




　このおっさんがおかしなてんごしよったら、




　すっとここまで走るんや。全然息切れしてませんね。




　あたりまえやがな、




　べろ出してはぁはぁ言う猫なんかおるかいな。




　おっさんとは体力が違うんや。




　息切れはしなくても、おなかは減ります。




　じっと待ちます。




　おなか減るのはお互い様やんか。




　おっちゃん、息切れするうえにおなかも減るんやろ。




　腹減るのはおんなじで、おっさんは息切れする。




　しかもぎっくり腰で酒飲みやろ。はっきり言うたろ。




　どことってもわしらのほうが優秀やんけ。




　まあそぉ言うてやりな。このおっさんもこうやってわしらを撮るんが仕事なんや。




　え？仕事と違うのん？




　仕事であってもなかっても。




　わしらに関心ある言うのはありがたいことやないか。




　せやけどおっさん、ちょっとは仕事もせぇよ。




　仕事もせんとぶらぶらしてるおっちゃんが、




　このおっちゃんが、うちのこと撫でるって？




　知らんぷりしたろと思たけど、試験だけは受けさせよか。




　む、この匂いは、




　これはうちの趣味と全然違うわ。このあと左フックのええのが飛んできました。退散しましょ。東成の猫たち、また会いましょう。