西成区の猫たちに会ってきました。（後）

　風魔一族の監視の目を逃れて歩きます。



　自動車の上に茶トラ白がいます。



　わたくしよりも仲間の白黒が気になるようです。



　黒白さんは猫撮りを嫌がって避難されました。



　黒白さん、避難しとき。



　ぼくが上に登って猫撮りと対決、



　するのは遠慮しとくわ。



　ほんなら僕が猫撮りの相手せんならん。



　こんなおっさん、



　ぼくにかかったらいちころや。



　むぎゅう。



　心ゆくまで遊んだのちに帰っていく三人組でした。



　室外機の上と下に猫さんがいます。



　実はこの茶トラさん、サビさんに懸想しているのです。



　この表情、ひとでも猫でも青春の憂いは同じのようです。



　うちはあんたなんかに興味あれへん。



　がぁーん。若きウェルテルをMikeさんがラビのもとへ導きます。



　この軟弱もの。



　スポーツに発散せい。



　先生と一緒にラグビーをやるんや。



　むちゃくちゃ言うとるなあ。



　わしらの体形でどうやってスクラム組むんや。いやそれだけの問題ではありませんが。



　茶トラさんがいます。誰や、わしのこと呼んでるのは。



　聞き覚えのない声や。



　なんや、このおっさんかいな。



　知らんおっさんでも呼ばれたら近寄ったるのが大阪の猫のサービス精神いうもんや。



　せやけど安易に指くんくんなんかせえへんで。



　おっと、頭撫でるんも待ってもらお。



　足元でくつろぐから、ゆっくり写真でも撮ったらええ。若いのに考え方のしっかりした茶トラさんでした。青年の主張に出場してもらいましょうか。西成の猫たち、また会いましょう。